今週の読書記録<7月-1>

木曜は読書記録の日。
今週読了したのは1冊でした。
(09年目標100冊。現在60冊)

今週の一冊は、
『六〇〇万人の女性に支持される
 「クックパッド」というビジネス』(上阪徹)です。


クックパッド」とは、月間ユーザーが600万人以上もいる
お料理サイト。


クックパッドはちょくちょく耳にしましたし、
実際、よく使っている方が身近にいたものの、
私は利用したことがないもので、
「人気のレシピサイトがあるのねぇ」
くらいにしか認識していませんでした。


クックパッドというサイトが
ここまでユーザーの立場に立ち、
高い技術を駆使していたとは、
かなりの驚きです。


以前読んだ本で、
「Webサイトは、ユーザーのための問題解決ツールである」
と、書かれていました。

しかし、クックパッドは、問題解決だけでなく、
もう一段階上の、
料理が楽しくなる」ように考え抜かれたサイトだからこそ
20代女性ではほぼ5人に1人、
30代女性では4人に1人がクックパッドユーザーなのでしょう。


そこには、徹底的な技術へのこだわりがありました。
システムは、すべて自社開発であり(すごい〜)、
クックパッド株式会社は、
先進的な技術を徹底的に活用している
“テクノロジーカンパニー”でもあるようです。


技術に溺れることなく、
圧倒的にこだわっている理念がいい。

「毎日の料理を楽しみにすることで、
 心からの笑顔を増やす」


それをひたすらに
追い求めている姿勢に、
スゴイもの感じます。


言葉だけが浮いておらず、
行動の軸になっていることが、
読んでいると納得し、
とても熱い思いが伝わってくるのです。

面白いサイトを作ることが目的ではないのだ。


料理を楽しくなるサイトを作ることが
クックパッドの目的なのである。


それこそを追いかけてきたのだ。
10年以上、クックパッドを運営しながら、
彼(社長の佐野氏)はその本質を一切、
曲げなかった


私自身、Webの仕事にも少々関わっているので
考え方で反省したり、
勉強になることも多かったです。

送り手側が、
“このくらいはお客さまにできて当たり前だよね”ということを、
言語化されないレベルで思ってしまう。


お客さまからすれば、それはとんでもない傲慢に映っているんです。
実は、自分たちが思っている以上に、
サービスの送り手は傲慢だし、
お客さまに甘えている。
それが多くの場合、現実だと思うんです。

他にも、説明がありすぎるものはわかりにくく
優れたモノは無言語」であることや
「(クリック率は)
 13文字を超えると可能性が下がり、
 24文字を超えるとさらに下がるということ」などなど
なるほどと思うことも多い。


スポンサーへの考え方も一貫していて、
お金をいただけるところに媚びていないもの
すばらしいです。


理想を求めて、
苦労された期間も長く
それでもあきらめなかった。

クックパッドをここまでのビックサイトにしたのは
熱い思いとロジカルな思考、
謙虚さや
目的と手段を混同させないこと、
理念を追求するぶれない姿勢なんですね。


会社内のことに目を向けても
ノー残業手当や、
毎週の会議で
「一週間の目標」「ゴールの確認」「成果」「今週の課題」
の4つを各部門のマネージャーが3分プレゼンして共有するなど、
クックパッドならではがあります。


著者の「あとがき」も印象的でした。

業績とは、謙虚に顧客に向かう姿勢と、
だからこその顧客からの支持の結果、
なのだと思う。

(中略)

自分は誰のために仕事をしているのか、
常に意識することだ。

(中略)

誰かのために、
何かのために、
仕事はあるのである。


ちなみに、クックパッドとは、
料理の気軽なメモ帳、
自分の料理長といった意味なのだそうです。


【今日の1%】


自分の仕事の理念を再度明確にする。