週末の美術館

土曜日は、六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーの
「メード・イン・カッシーナ展」
行ってきました。
会期は日曜日までだったので、
ギリギリセーフ。


「カッシーナはイタリアの高級家具ブランド」
くらいしか知らなかった私ですが、
カッシーナの世界にどっぷりと入り込んで
楽しんできました。


しっかり楽しめたのは、
説明してくださるガイドの方がいらっしゃったから。
その方のお陰で
勉強になりましたし、
カッシーナ家具の哲学のようなものを
聞き、感じることができました。
やっぱり、説明があるのと、ないのとでは
全然違いますね。
ガイドの方がいらっしゃって、
本当に良かったです。


カッシーナの有名なイスやソファのなかに
「LC」とついた商品名があるのですが、
これって、
あの建築界の巨人、ル・コルビュジエさんのことだったんですね。
(もしかして常識??)


安藤忠雄さんの本を読んだときや
活躍されている建築家の方が、
ご自身の歴史を語るときに
よく出てくる方。

近代建築の巨匠ル・コルビュジエが、
実は独学の建築家であり、
文字通り、
体制と闘って、
道を切り拓いてきたことを知った。
私にとって、
ル・コルビュジエは単なる憧れを超えた存在となった。


『建築家 安藤忠雄』(安藤忠雄


そのル・コルビュジエさんが、
歴史に残る椅子をいくつかデザインしています。
それが、Le Coorbusierの頭文字を取った、
LCシリーズ」。
(正確には彼一人だけではありまえせんが)


写真でお見せできないのが
残念ですが、LC2という一つの作品があります。

ステールパイプのフレームに
背、座、アームのクッションを落とし込んでいる。
ある種のソファの完成形。
(中略)
この製品はデザインの完成度が高いために、
これほどまでに
世界中で模造品が出回っている商品も他に見当たらない。


『カッシーナ・スタイル』(高橋克典


偽モノ商品が
簡単に本物かどうかを見分ける方法を
教えてくださいました。


本物は、正面からは見えない位置に
パイプに刻印がしてあるのです。
「LC2」でしたら、
左手のパイプ部分。


ぜひ、本物を触れるチャンスがありましたら、
確認してみてくださいね。


見終えて、
ただオシャレでセンスがいいだけではなく、
使い手の立場に立った、徹底的な使いやすさを考え、
細かなこだわり、気配り、
そして遊び心を感じました。


我が家には
カッシーナの家具はまだありませんが、
持つにふさわしい人になりたいものです。


使い捨て文化が終焉した今こそ、
いい家具を長く生かすことを
真剣に考えなければいけない。


モダンファニチャーのモデルひとつひとつには、
デザインした人、
そして黒子となって製造した人の魂が入り込んでいる。
しかし、製品だけは不十分。
ユーザーが自分の空間で
長い間人生を共にして初めて、
2番目の魂が吹き込まれる。


『カッシーナ・スタイル』(高橋克典


カッシーナじゃなくとも、
お気に入りの家具を
長く使いたいものです。


あ、実は我が家には
お気に入りのテーブルがあるのですが、
何度も引っ越しているうちに
4本の脚の一つがちょっと弱ってきまして(付け根の部分)、
修理に出そうと思って、見積もりを取ったら
修理代が5万円もするんですってっ!
(秘かに無料修理を期待したのですが)


ちょっと悩んでそのまま使っています。
我が家にいらっしゃる方、
くれぐれもテーブルには体重をかけないように
お気を付け下さい(笑)


【今日の1%】

お気に入りのものを
大切に使う。