「一瞬のきらめき まぼろしの薩摩切子」展に行ってきました。


週末は、サントリー美術館で開催されている
「一瞬のきらめき まぼろしの薩摩切」展に行ってきました。


いつもの通りイヤホンガイドを借りて、鑑賞。
美術館や歌舞伎など、イヤホンガイドのあるものは
借りるようしています。
解説があると作品との距離が一気に縮まります。

かつて、西洋からもたらされた無色透明のカットガラスは、
その洗練された美しさから「ギヤマン」と呼ばれました。

「ギヤマン」は、ポルトガル語の「ディヤマンテ」を語源とし、
「ダイヤモンド」を意味します。


まさしくパンフレットにもありましたが、


「西洋の憧れと日本的な美意識とが融合」


されていました。


そもそも薩摩切子というのは、
薬を入れる壜を起源に、
成長したのだそうです。


幕末の十数年の間にしか製作されなかった薩摩切子、
その成り立ちから終焉までの約160件の作品が公開されていました。


薩摩切子は手仕事が細かくて、
ぼかし(断面のグラデーション)が美しい。


薩摩切子そのものの美しさはもちろんですが、
ライトがあたって、下に映る影が、
これまたきれいなのです。
まるで上品な万華鏡のよう。


私は日本酒はあまり飲みませんが、
「紫色被ちろり」(土瓶の形の紫色切子)に
日本酒を入れて、
切子の盃で飲んだら、
普通の日本酒でも、
とびきりいい日本酒になるだろうなーと想像。


「用の美」という言葉がありますが、
「美の用」もアリですよね。


美しいから、使いたくなる。


思わず飲みたくなります。


また、篤姫所有の雛道具一式には、目を奪われます。
お雛祭りの道具を小さな切子たちでそろっているのは、
あまりの可愛さに、声を上げてしまいそう。



実はサントリー美術館のあるミッドタウンについた頃、
ちょうどお腹が空いて、鑑賞より先に、ランチをしました。


サントリー美術館に併設されている
金沢の加賀麩の老舗「不室屋(ふむろや)」です。
直線的なスッキリさがありながら
くつろげる店内で、
加賀麩の入った彩りきれいなおいしいお弁当を
いただいてきました。


そのお店には、美術展の図録が置いてあり、
食事の前後に軽く目を通して、美術館へ。
展示品の流れを全体につかめてからの
鑑賞は、頭が整頓されてなかなか良かったです。


鑑賞後に、浸りなが本を観るのもいいですが、
鑑賞前に、予習するのもなかなかいいものですね。
おススメです。


【今日の1%】


定期的に本物を見よう。